とんびとたたかう

会社員時代、お昼休みになると、よく臨港パークまでお弁当を食べに行っていた。

なんといっても、海があって、遠くにベイブリッジがいつも見える。
時々護衛艦も来ていたり、オスプレイも飛んでたり。

特に春はあちこちの桜を間近でみられるし、時々行われる芝刈りの濃い草の匂い。

子どもの遠足にも良くいきあたる。
元気一杯で飛び回っていると思ったら、整列が始まるがなかなか整列しきれない。

唯一行けない時期は冬の一番寒い時期。
何と言ってもアウトドアなので、お弁当のごはんも固まってるし、寒くて、とにかく箸が持てない。

でも、そのほんの一時期以外は本当に楽しみでした。

ただ、やつらを除いては...

そう、ここは とんび がたむろしているところ。
お弁当を手に持って、ぼんやり景色を見ていたりすると、風圧とともに急に現れる大きな物体。

一番の被害は、お弁当箱のおかずパートのところに足を突っ込まれた。
なんとか手から落とさなかったが、半分以上は食べられなかった。

それとか、何としても取ろうと、無理にも急降下してきたり。

平和なひとときが一瞬にして悲惨な状況に変わる。

こちらは一人で食べているので、大きな獲物では無いと思う。
だったら大勢いる小学生のお弁当の方が狙いやすいのではと思うが、群れているからか子どもが狙われているところはあまり目にしない。

パシフィコ横浜の「展示会を見た帰り」みたいな無防備な会社員が良く狙われている。

こちらも何度かやられているうちに、もうちゃんと警戒・臨戦状態なので、もう大丈夫。
こちらにも知恵がついてきた。

まずは周囲200mくらいの頭上を索敵。

どうも、やつらは上空からお弁当の中身が見えていると降りてくる。

帽子をかぶり、少し前屈みになって、お弁当を身体で隠す。
これだけで、ほとんど来なくなる。

とんび対策として正しいのかどうかは知らない。
でも、長年の実戦から得た私なりの結論である。

へへん、そうは とんび が卸さない(...問屋ですね)

しかし、やつらも毎日必死で餌探しをしているはず。
人間のお弁当を狙うことを覚えてしまったのも、やつらなりの生存戦略なのだろう。

だからといって、こちらも昼飯を差し出すわけにはいかない。

とんびは食べたい。
こっちだって食べたい。

やつらは上からこちらの隙をうかがい、こちらは下からやつらの動きを警戒する。

勝ち負けはつかない。
たぶん、それくらいがちょうどいい。